2017年 04月 09日
保険を検討する場合、多くの方はどんな保険に入ったらよいのか迷うことでしょう。実際自分の未来など誰も分かるわけがないのに、何となく必要に迫られて入ってしまうのが保険商品購入の実態ではないでしょうか。
保険とは見方を変えると宝くじとよく似ています。宝くじはできれば当たってほしいものとして数百円のお金を出します。保険はどうでしょう。例えば30歳加入1,000万円の10年定期保険の保険料はだいたい1,000円ちょっとです(こちらはできれば当たってほしくない「逆宝くじ」)。どちらも確率の低いイベントに対してお金を投資している点では同じです。保険会社からすれば、保険金を支払う確率の低い若い人がたくさん契約してくれることを願っていて、景気よく次から次へと1,000万円を払いたいわけではありません。 保険を検討したり見直したりする場合、まず商品の保証が発生確率やリスク回避に見合ったものなのかを考えることが大切です。前述の定期保険ですが、独身だったり共働き夫婦の結婚直後ならまず不要ですが、夫婦間に子どもが誕生し主収入の家族(通常は夫)に万一のことがあれば遺族年金といった公的保証や貯蓄だけでは太刀打ちできないリスクとなるため、必須加入なものになります。 医療保険などでは、人生の中で何十日も入院する確率がどれだけあるのかよく考えることです。また医療には社会保険(健康保険)が前提ですから、回避できないリスクは極めて少ないはずです。例えば月30日の入院といえば病気の場合極めて重篤な状態です。ケガの場合でも60日を超えるような入院が人生の中で何度も訪れるでしょうか。そんな状態が人生にどれだけ発生するのかまずはよく考えましょう。また見方を変えて保険料相当額を健康維持や病気の早期発見に当てれば、「該当イベント(病気で入院する)」を回避する確率を高めることもできます。備えだけがリスク回避ではないということです。 保険はあくまで確率が薄くても発生すれば致命的なリスクに対してかける(保険料を支払う)ものです。自動車の任意保険等はそのいい例です。起こりうる確率とリスク回避の可否を判断せず、入っておけばひとまず安心という考えでは、なかなか当たらない宝くじをせっせと毎月買っているようなもの。保険料と保証金額(保険金)を強調してセールスを仕掛ける一部セールスマンのいいカモになっていると心得てください。 コンテンツに戻る
by fp2-kojiro
| 2017-04-09 14:46
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