昭和の時代、駅前や小さな商店街には決まってあった個人経営の中華料理店も、跡継ぎがいなかったり、チェーン店の台頭等により、最近ではその姿を見るのが難しくなってしまった。子どもの頃はこういう店をなべて「ラーメン屋」と呼び、ラーメンを主軸として様々な中華メニューを提供してくれていた。
ここ「市ちゃん飯店」は、そんな雰囲気を残す駅前の店。四川料理を基本としたメニューが並ぶ中、当日は20辛(標準の20倍)の担々麺に涼拌(りゃんばん)豆腐を注文してみた。担々麺が主役なのはもちろんだが、サイドメニューに選んだ涼拌豆腐が名脇役となり、激辛がつらいはずの担々麺がするすると胃袋に入っていく。次に来るときはどの料理と組み合わせようかと考えさせてしまうくらい、この涼拌豆腐の存在は大きかった。辣を引き立てた甘辛のパフォーマンスに感謝。
未神無月某日 市ちゃん飯店(愛知県豊川市萩山町1-14
みつじやビル1F)
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