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覆面ファイナンシャルプランナーのFP道

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2017年 10月 09日

高校生からのファイナンシャルプランニング(10)~生命保険~

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 保険というのは、強制加入である社会保険(健康保険、年金保険)で賄えない部分を民間の保険でサポートする。これが正しい考え方です。若いうちは保険なんて要らないよという考え方もありますが、人生手に負えないリスクというものはつきものです。


 終身保険…死亡保障のためだけのものではない。


 前稿で保険は終身保険だけ相手にすればよいと書きましたが、その大きな理由の一つがこれです。終身保険とは、万一の場合に備えるとともに、払い込んだ保険料を積み立てるものです。これを「貯蓄性がある」といいます。


 終身保険機能…「節税」「解約返戻金」「払済保険」


①節税
 生命保険料控除により、年間保険料支払総額の4万円分を差し引いて税金を計算してくれることで、年末調整で控除分が返ってきます。同じ金額を通常の預貯金で代替してもこういった控除はなく、せっかく付いた利息から税金(利子税)を徴収されてしまいます。当然万一の場合はそこまでのお金が残るだけです。

②解約返戻金
 保険を解約することによって保険料の払い戻しを受けることができます。最近では「低解約返戻金型」といって、払込終了までは解約すると元本割れする商品がほとんどですが、保険は本来掛け捨てが基本。差額はそれまでのリスクへの経費と考え、一定期間お金を残しておいたというとらえ方をしましょう。
③払済保険
 払済保険とは、ある時点で保険料の払込をやめる代わりに、保証額を減らして契約を続けることです。終身保険は解約してしまうとまとまった返戻金は手に入りますが保証はなくなってしまいます。一方払済保険なら、保証額は減額されますが契約はそのまま続くので、解約返戻金はそのまま残ります。しかもこの解約返戻金はその後保険会社が運用してわずかずつ増やしてくれますから割のよい金融商品となります。将来のライフステージによって保険を見直すときはこの機能を利用すると、リスクに備えつつ家計の改善ができます。


 民間の保険は終身保険を基本として、ライフステージに合わせてその他の保険を検討していくというのが正道です。一番いけないのは、終身保険に加入せずに定期保険だけ加入するという選択です。


 定期保険…家族を養えなくなるリスクに備えるもの


 定期保険は終身保険に比べて保証額も高く保険料も安く済みますが、保証期間は10年です。10年を過ぎれば保険料も一気に上がり、解約返戻金はありません。備えるリスクがないのに安い保険料と充実した保証額だけで契約しても何のメリットもありません。通常家族を養う立場でなければ、千万単位の大金は必要ないはずです。

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by fp2-kojiro | 2017-10-09 15:03 | 高校生からのファイナンシャルプランニング | Comments(0)


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