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覆面ファイナンシャルプランナーのFP道

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2018年 12月 15日

ライフジャイロ(50)~保険の「配当付」「無配当」とは~

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 生命保険のパンフレットや広告に「配当付」とか「無配当」の言葉を目にすることがあります。この配当とは、文字通り保険会社から契約者に一定の条件で支払われるお金のことです。


 保険会社は、性別や年齢ごとの死亡率予定死亡率)、集めたお金を運用したときの利回り予定利率)、会社運営の必要経費予定事業費率)をもとに、各商品の保険料を算出しています。


 これら3つの予定率はあくまで「予定」なので、必ずしも実際の数字とは一致しないのは当然です。その結果状況によっては、保険料と実際に支払われた費用に差額が生じます。例えば予定死亡率で見込まれた死亡者数が実際には少なかったり(死差益)、運用成績が良好であったり(利差益)、経費削減がうまくいった場合(費差益)、保険料から「剰余金」(支払われなかった費用)が生まれます。保険会社はこの剰余金を財源に契約者にお金を払い戻すことになります。これが「配当」です。


 余ったなら会社の資産にしたらいいのではという疑問を持つ方もいるかと思いますが、保険制度には「収支相等の原則」があり、契約者が払い込んだ保険料と保険会社が支払う保険金とが等しくなるように保険料を計算しているため、余った差額は契約者に払い戻す(配当)ことになっています。


「配当付」の保険は、その差額を含めて計算しなければならないため、「無配当」の商品よりも保険料は高くなります。ですが会社の業績や景気の動向によっては、当初の予想よりも多くの配当を得ることが可能と考えれば、一種の金融商品のような性質も併せ持っていると言えるでしょう。「配当付」か「無配当」どちらを選ぶか、その判断は契約する側にあることはいうまでもありません。

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by fp2-kojiro | 2018-12-15 11:38 | 外道FPのライフエコロジー | Comments(0)


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