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2019年 02月 02日

保険の解剖学(19)~ 米ドル建一時払養老保険 ~

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保険商品名
 米ドル建一時払養老保険(明治安田生命)


商品の内容
 5年ごと利差配当付一時払特別養老保険(指定通貨建)


特徴
 保険期間中の死亡保険金額を基本保険金額(災害死亡時は1割増し)まで抑えることで、保険期間終了後生存時の満期保険金額を大きくしている。一時払いの保険料は米ドルに換えて運用(ドル建て)し、保険金の受取りも基本的に米ドルで行う。


この保険のキモチ
 国内金利が低迷する中、金利が高く世界の基軸通貨と言われる米ドルで運用することで多くの顧客が満足できる資産形成を目指す商品。「保険」という名がついていますが、一時払いであるためれっきとした「金融」類似商品です。まずここを理解しておきます。また、当初の保険期間終了後は最長10年間の据え置き可能期間を設定し、受け取りのタイミングに幅を持たせています。

契約へのふるまい
 外貨建て商品は国内金利があまりにも低いため魅力的に見えますが、慣れていないと扱いがとても難しく、リスク管理と為替相場に対する適切な判断を必要とします。これらはすべて契約者または保険金受取人の責任となります。会社はアフターフォローの一つに「MYライフアドバイザー」なる者が相談に乗ってくれるような言及をしていますが、「最終的に判断をするのは契約者であるお客さんであり、当社は損失については責任を負いかねますよ」という姿勢は変わりません。ですから契約する場合は、通貨相場についてある程度のレベルまで知識を有し、保険を手放すタイミング(解約のタイミング)を見極める判断力が必要です。

 こういった外貨建ての商品をはじめとする投資による資産運用の難しさは、なんと言っても手放すタイミングです。そもそも相場というものが誰も先を正確に予想することはできない以上、どこで手放すのがベストなのかを知ることは不可能だということを再確認すべきでしょう。もしこの商品のセールスに出会った場合は、「なぜ今このタイミングでドル建てがおすすめなのか、その根拠となるものは何か」ということをまず目の前の保険募集人に尋ねてください。そこで納得のいく説明がなければ契約すべきではありません。

 また外貨建てというだけでお金を増やすことばかり考えがちですが、損失を最小限に食い止めるためにあえてマイナスのまま手放さなければならない時(損切り)だってあるのです。保険期間に加え10年の据え置き期間まで設定しているのは、「20年待ちますからじっくり考えてください。その代わりタイミングはそちらで決めてくださいね。当社は責任を持てませんから」ということです。そのため運用資金も20年くらい使い道がなく、損失が出ても生活に影響の出ないものということになります。

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by fp2-kojiro | 2019-02-02 13:42 | 外道FPのライフエコロジー | Comments(0)


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