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2019年 02月 10日

過去問のツボ押し~損害保険の課税~

2019年1月2級学科試験より
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 保険の課税に関する問題は、主に生命保険を対象とすることが多いですが、本問題は損害保険と課税との関係を扱うものとなっています。しかしながら、課税に関する基本的な考え方はいずれも差異はなく、新たな知識は必要ありません。


「損失+損害保険=±0」(利得禁止の原則)
 損害保険は、やむを得ず損害を受けた部分を元に戻す(マイナス部分を±0にする)ための給付システムです。つまり「実損払い」が大原則(利得禁止の原則)で誰かが得をすることはないため、所得税もかからないのです。これが基本中の基本です。問題文2.の火災保険のほか、自動車保険でもはじめに自賠責保険から保険金が支払われ、不足分を任意保険が補填するのも同じ原則によるものです。また医療保険も治療に必要なお金を補う意味合いから非課税扱いになります。


 問題文1.は死亡保険金と税金の関係を巧みに盛り込んだ良問です。


問題文には「・・・契約者受け取る・・・死亡保険金」とありますから、上図のパターン2に当てはまります。すなわち契約者がお金を支払い、配偶者の死亡により契約者自身が支払った保険料以上のお金(死亡保険金)を受け取ったことになるので所得が発生したという理屈です。よく読まないと死亡保険金という表現に引きずられて相続税に傾くことになります。引っかけ問題ともいえますが尋ねられていることはあくまで基本的な内容です。


 問題文4.も死亡保険金ではなく傷害保険ですが、契約者(保険料を支払っている人)が満期返戻金を一時金として受け取っている(保険金をもらっている)ので所得税(一時所得)の対象となります。


 問題文3.は、「『年金』ときたら公的民間問わず『雑所得』」というおなじみのパターンで判断できるものです。


 検定試験には確かに新しい傾向の問題や、テキストの細かい部分を問うものも含まれますが、多くは基本的な知識を使えば必ず判断できる問題です。そういった知識をきちんと理解し、与えられたケースにいかに応用できるかがFP検定試験で試されます。今回の問題は多くを得られる良問であると同時に、単なる記憶だけでは、限られた時間の中で正解を判断するのには役立たないことを示しているといえるでしょう。

 (正解:1.<相続税→所得税>)

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by fp2-kojiro | 2019-02-10 14:44 | 過去問のツボ押し | Comments(0)


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