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2019年 08月 10日

ライフジャイロ(51)~FPが考えるギャンブルの作法③「4,096分の1で143万円は本当に当たりやすいのか」~

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前稿でさいころゲームを例に期待値のお話をしましたが、どんなギャンブルでも、このやり方で勝ちやすさ(有利不利)を判断することができます。知り合いが教えてくれた「当たるんです」についても、期待値を算出してみます。

 当たるんですミニ
 ・確率 4,096分の1
 ・賞金 143万円
 ・1口 500円

期待値の原則は、理論上「最低4,096回までに的中する」ですから、

 ・500円(1口)×4,096回 = 2,048,000円
 ・賞金 1,430,000円

さいころゲームのときと同じように考えると、200万ちょっと払って143万円を獲得するゲームです。参加者が大規模な数になればなるほど、ほとんどの人は赤字になることが予想できます。さて、期待値を見てみます。

 ・賞金と費用の差額=1,430,000円-2,048,000円 = 618,000円
 ・1回ごとの差額負担=618,000円÷4,096回 ≒ 150円(円未満切り捨て)
 ・1口500円に対する期待値=500円-150円 = 350円

500円支払っていても実際は350円しか賞金に組み込まれないゲームだということです。その賞金を4,096回の中で他の参加者と競い合うのがこのくじの実態です。控除率を算出してみます。

 (150円÷500円)×100=30%

さいころゲームの控除率は16.5%でしたが、当たるんですミニは倍近くの30%であることが分かりました。これはさいころゲームよりもさらに勝ちにくいゲームだということを物語っています。しっくりこない場合は、サイコロゲームを控除率30%にしてみるとわかりやすくなります。1回200円から30%を控除して、「参加者が最低でも6回で当たる」と考えれば、設定すべき賞金が分かります。

 (控除率16.5%の場合)200円×(1-0.165)×6回=1,002円
 ∴賞金は1,000円(端数切り捨て)に設定

 (控除率30%の場合)200円×(1-0.3)×6回=840円
 ∴賞金は840円に設定

賞金1,000円を変更し、「1回200円でサイコロをふって3の目が出れば840円あげます」と言われて、よしやってみるかと腕をまくる方はほとんどいないはずです。しかし控除率30%のゲームとはこういうことです。

同じ控除率30%のギャンブルなのに、143万円という高額な賞金と、他の公営くじよりも高い確率だけで判断すると、こういったことを見失ってしまいます。

ちなみに、ギガ(1,000万円)、メガ(1億円)も同じように計算してみると分かりますが、控除率は足並みをそろえたかのようにいずれも約30%です。競馬、競輪等の馬券車券の控除率は概ね25%。宝くじは40%を超えます。今回話題にした「当たるんです」はその中間に位置する公営くじで、当たりやすい確率だとしても勝つことはむずかしい、参加者不利のギャンブルだということです。

(次稿「期待値が参加費を超えるギャンブルはあるのか」に続く)

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by fp2-kojiro | 2019-08-10 12:41 | 外道FPのライフエコロジー | Comments(0)


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