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カテゴリ:過去問のツボ押し( 63 )


2019年 01月 19日

過去問のツボ押し~贈与税の課税財産~

2018年5月2級学科試験より
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贈与税の課税については、問題文1.および3.のような常識的に判断できるもののほかに、


 ・「生前」贈与(相続開始前3年以内)、「死因」贈与・・・「相続」税
 ・法人からの贈与(≒給与)・・・「所得」税


という基本事項も問題に登場し、解答の対象にもなります。今回の問題は、問題文2.に書かれた「土地を無償で借り受け、・・・」の部分がポイントです。


法律ではものの貸し借りは、レンタカーやレンタルDVDなどの「賃貸借」と、友人から本を借りて読んだ後再び返すといった「使用貸借」に分かれます。親から土地を借りて子がそこに家を建てて住む場合、通常の場合は子が親に地代を払うことはまず考えられません。したがって問題文2.は「使用貸借」にあたります。


使用貸借となると地代自体が「タダ」なので、「借地権」といった扱いでなくなるということです。タダで借りて再び返すのが使用貸借ですから、経済的な価値はほとんどないと考えられ、贈与の課税対象にはならないということになります。今回の問題はここを尋ねてきたものです。


 問題文4.は内容をとらえにくい表現ですが、要するに借金していた人(個人の債務者)が借金を負けてもらった(債務の免除)場合のことをいっています。負けてもらった金額部分は債務者にとってはお金をいただいたこと(贈与)と同じになるで決まりの上では贈与税が課税されることになりますが、実際はお金を返せないから債務の免除をしてもらっているわけで、贈与税など通常はあり得ません。このことを「債務免除益のうち債務を弁済することが困難である部分・・・」として回りくどく表現しているにすぎません。


 (正解:2.)

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by fp2-kojiro | 2019-01-19 15:42 | 過去問のツボ押し | Comments(0)
2019年 01月 14日

過去問のツボ押し~居住用財産の譲渡の特例~

2017年1月2級学科試験より
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 居住用財産の譲渡の特例に関する問題は、譲渡益に対して「税金を払う」か「持ち越す(後で払う)」かで整理しておきます(→”FP試験<急所30>居住用財産の譲渡の特例①~特例の重複~”)。そして学科での出題は圧倒的に「税金を払う」方です。



居住用財産を譲渡する(住宅を売る)場合には、所有期間の長短にかかわらずまず3,000万円の特別控除を受けることができ、さらにその居住用財産の所有期間が10年を超えていれば「軽減税率の特例」を受けることができる、という流れをつかんでおきます。問題文3.および4.はこの類いの問題の基礎知識を問うものです。


 問題文1.および2.については、適用要件に関するものです。


 3,000万円特別控除の主な適用要件 
・譲渡するのは「居住用財産」
・居住しなくなった日から3年後の年末まで譲渡すること
過去2年以内にこの特別控除を受けていない


「軽減税率の特例」については、3,000万円の特別控除の要件を満たした上ではじめて適用されるわけですから、当然ながら同じ要件を満たすことになります。問題文2.についてはテキストによっては記載されていないかもしれませんが、上図の適用の流れを理解しておけば「適切」と判断できます。


 また、夫婦間や親子など特別な関係者同士の譲渡は適用されません。

 2018年1月2級学科より
 居住用財産を譲渡した場合の3、000万円の特別控除は、配偶者に対して譲渡した場合には適用を受けることができない。(適切)


身内や顔見知りに譲渡した場合、適正な譲渡価格なのか判断がむずかしくなったり、制度を悪用して税金を逃れる可能性が考えられるからということでしょう。

 (正解:3.)

  
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by fp2-kojiro | 2019-01-14 20:41 | 過去問のツボ押し | Comments(0)
2019年 01月 06日

過去問のツボ押し~定期借地権・普通借地権~

2018年5月2級学科試験より
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 借地権に関する問題は、ほとんどの場合「普通~」と「定期~」双方から均等に出題されることが多いです。それぞれの基本を押さえておくことで、巧みな出題表現にも対応できるようになります。

普通借地権の基本


普通借地権ではどんな条件でも最低「30年」となる存続期間が基本中の基本で、最初の更新は20年以上、それ以降は10年になる流れをしっかりおさえることが大切です。問題文2.のように最初の更新(=「当初の存続期間が満了し」)なら20年未満の更新はあり得ないというふうに理解しておきます。

 また、地主さんが更新を断るには「正当な事由」が必要になります。

 2017年5月2級学科試験より
「普通借地権の存続期間が満了する場合、借地権設定者が立退き料を支払うことにより、借地契約を必ず終了させることができる。(不適切)

立退き料さえ払えば契約を終了できるわけではなく、正当な理由が伴ってはじめて契約を終了できるわけです。「必ず」の文言でその部分を試している例です。

定期借地権の基本


とにかくこの表をしっかり頭に入れておいてください。内容については、”FP試験<急所28>借地借家法③~「定期…」~”を参照していただけると分かりやすいと思います。特に問題にされるのが「事業用~」の部分で、利用目的、契約方法を中心に出題されることが多いところです。問題文4.のような「社宅」といった微妙な表現に惑わされないようにしましょう。あくまで「事業」ですので家賃のようなお金が発生していても住居を供するものはすべてNG。「賃貸アパート」なども同様の理由で認められません。

 借地権は基本的に建物所有を目的とする権利(地上権)です。したがって、建物がない場合は成立しないことになります。もしそれ以外の理由で借地をする場合、民法が適用されてしまいます。FP検定ではあくまで借地権までが試験範囲ですから「建物がない」=「更新されない」という認識で十分です。

 (正解:1.)

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by fp2-kojiro | 2019-01-06 14:05 | 過去問のツボ押し | Comments(0)
2018年 12月 08日

過去問のツボ押し~普通借家契約~

2017年1月2級学科試験より
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 借地借家法についてのポイントは”FP試験<急所28>借地借家法②~「普通…」~ ”以降で既述のとおりです。問題文1.はその一つで、契約の方法自由なので「書面」でなくても「効力を有し」ます。さらにその中で最も狙われる「急所中の急所」と呼べる箇所があります。



普通借家契約に関する出題では好んで引っ張り出される決まり事です。”FP試験<急所28>借地借家法②~「普通…」~ ”で示したとおり、「普通…」ですから借り主に有利な内容となります。問題文2.は「10ヶ月(=1年未満)」の部分を巧みにひねった出題に仕上げています。


問題文3.は、不動産になじみがないと誤りやすい内容です。まずは次の用語をしっかり確認しておきましょう。

 人=入居者(家を借りる人、借り主)
 人=大家さん(家を貸す人、貸し主)


正当な事由をもって更新を拒絶するのは、家を貸している人、すなわち大家さんの方です。一方で家を借りている入居者が更新を拒絶するときには「正当な事由」は必要ありません。「普通…」ということで借りている人の方が有利なのはここでも同じです。


問題文4.はやや細かい内容ですが、抱き合わせでよく出題されます。「物権を取得した者」すなわち大家さんが変わっても、以前からの入居者は引き続き借り主として入居を継続できるというもの。これも”「普通…」=「借り主有利」”から来ていると理解しましょう。


 (正解:4.)

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by fp2-kojiro | 2018-12-08 23:23 | 過去問のツボ押し | Comments(0)
2018年 11月 18日

過去問のツボ押し~消費税の課税対象~

2018年5月2級学科試験より
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消費税の出題はある程度パターンが決まっています。出題の中心は「土地」「建物」の譲渡および貸付です。まずは下表をマスターしてください。

覚えるポイント
建物を譲渡すると課税
貸付1ヶ月に満たないと課税
事業用建物の貸付は課税


 土地の譲渡および貸付が原則非課税なのは、時間がたっても土地の価値がなくならないため消費ではないと考えられているからのようです。


 しかし貸付については、ちょっと物を置かせてあげるといった短期的な利用となると、「サービスを提供している」として見なされるため課税対象となり、その基準は「1ヶ月未満」で線引きしていると考えましょう。建物でいえば1ヶ月未満でも賃貸契約ができる「ウイークリーマンション」がその代表例です。


 一方建物の貸付で1ヶ月以上でも、事業用のものであれば消費を生むベースとなることから、居住用家屋とは区別して課税対象としているということになります。


 これらとセットで出題されるのが「有価証券」です。債券、株式、手形、小切手などがその代表例ですが、そもそも財産権利を示すものなので譲渡しても財産権利が移るだけでそこには何らかのサービスは含まれません。つまり消費としての課税はないと考えるのが妥当ということです。金券ショップで商品券を購入したり、郵便局で切手を買っても消費税がからないのも同じ理由になります。
 (正解:2.)


 2017年9月2級学科試験より
旅館業を営むX社が受け取る次の金銭のうち、消費税の課税対象とされるものとして、最も適切なものはどれか。

1.旅館に宿泊した者から受け取った宿泊
2.旅館に火災が発生して損害保険会社から受け取った保険
3.X社が所有している上場株式から受け取った配当
4.X社が新たに従業員を採用して受け取った特定求職者雇用開発助成
 (正解:1)


ちょっとひねった問題のよう見えますが、よく見ると問われている対象が「~料」と「~金」に分かれています。一般的に「保険金」とか「助税金」といった「~金」がつくものには消費やサービスの概念が含まれることはありません。そこに気づけば余計な説明文を読まなくても迷わず正解を選ぶことができます。

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by fp2-kojiro | 2018-11-18 15:37 | 過去問のツボ押し | Comments(0)
2018年 11月 03日

過去問のツボ押し~青色申告者の事業所得~

2018年1月2級学科試験より
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 まず青色申告の初歩的な知識を確認しましょう。

 
 不動産所得、事業所得、山林所得の該当者
 ・特別控除最高65万円


その他の押さえるべきポイントは”FP試験<ツボ19>青色申告”に記載してありますので、是非参照しておいてください。青色申告の基本的な出題なら十分対応できると思います。問題文4.がそれに当たります。したがって正解は残り3つから選ぶことになります。


 さて、今回の問題は青色申告の税制上の特典を絡めた、事業所得に関する出題内容です。事業所得とは、「~業」といった事業で生じた所得をさします。


 不動産等の貸付業=「不動産所得」
 業(保有期間5年)=「山林所得」


なので、事業所得とは上記以外の事業で生じた所得ということです。


 事業所得で大切なことは、事業を行っていく上で必要なお金の動きを収入や経費として計算する点です。問題文3.は「事業の遂行上、必要な…」とありますから、この交際費は経費として認められることになります。

 後は問題文1.と2.です。問題文2.の「取引先の株式を有する…」とは、事業を行っていく上で必要なものではないので、そのことによって得た配当は「配当所得」に分けられます。ここがこの問題のポイントです。

 一方問題文1.も「貸付金利子は、…」とあり利子所得のようですが、「事業の遂行上取引先へ資金を貸し付けた」とありますから、事業を行っていく上で必要な支出をし、その結果利子を得たと解釈されます。こういった収入をは事業付随収入として総収入に算入することができます。ただしあくまで「事業に必要な」貸付金の利子であり、個人的な貸付は対象外です。


 今回の問題は、青色申告、事業所得の内容を問うほかに、所得の区分を正しく判断する面も含まれています。検定試験で解答するにはややこしいものですが、学習する上では得るところの多い良問です。


 (正解:2.)

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by fp2-kojiro | 2018-11-03 11:12 | 過去問のツボ押し | Comments(0)
2018年 10月 27日

過去問のツボ押し~金融商品取引に係るセーフティネット~

2018年9月2級学科試験より
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 預金保護制度の出題は毎回必ず登場しますが、今回の問題はそこに投資者保護基金の知識を加えて変化球を織り交ぜた内容に仕上げています。

 金融機関破綻時には元本1,000万円までとその利息が保護される「預金保護制度」(ペイオフ)があるということは、最近ではすでに広く知れわたっています。「FP試験<急所15>預金保護制度」でも記述していますが、改めてまとめると以下のとおりです。


 預金保護制度のツボ
 ・1金融機関の預金者1人あたり元本1,000万円までとその利息を保護
 ・決済用預金は全額保護
 外貨預金は保護対象外


一方、証券会社が破綻した場合にも「投資者保護基金」によって、投資家を保護する制度があります。今回はこれをひっぱり出してきたわけですが、登場回数が少ないだけでどの参考書にも言及されている基礎事項です。


 投資者保護基金
 証券会社が分別管理を行っていなかった場合、破綻投資家の金融資産1,000万円まで補償


証券会社は投資家の金融資産と自社の資産とを分けて管理することが義務づけられています(分別管理義務)が、それを守らなかった場合の投資家の損失を保護するのが投資者保護基金で、証券会社には加入義務があります。保護範囲も上限1,000万円ですから、預金保護制度と趣旨は相通ずるものと言えます。


 以上の知識があれば、今回のような出題には十分対応できます。問題文4.はいわゆるひっかけ問題で、預金保護制度では外貨預金が対象外であることを利用して投資者保護基金の盲点をついたものです。しかしながら、テキストの基礎知識をしっかり定着させていれば、たとえ知らなくても正解を導くことができる典型的な出題例です。
 (正解:4.)

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by fp2-kojiro | 2018-10-27 09:55 | 過去問のツボ押し | Comments(0)
2018年 10月 20日

過去問のツボ押し~株式の投資指標~

2017年5月2級学科試験より
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 株式の投資指標に関する出題では、まずPERまたはPBRが必ず登場します。


 ・PR=株価/1株当たりの当期純利益
 ・PR=株価/1株当たりの純資産(自己資本)


株価を割り算するのはこの2つだけです。まずはここを確認しましょう。そして今回の出題形式でここをいじることはほとんどありません。問題の主役にする場合は計算を絡めたパターンが主流です。


2018年1月2級学科試験より
下記<資料>から求められるPER(株価収益率)、PBR(株価純資産倍率)に基づく、A社株式とB社株式の株価の比較評価に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。なお、A社とB社の業種および事業内容は同一の分類であるものとする。

<資料>A社およびB社の財務データ等

1.PERではA社の方が割安、PBRではB社の方が割安と評価できる。
2.PERではB社の方が割安、PBRではA社の方が割安と評価できる。
3.PERおよびPBRのいずれにおいても、A社の方が割安と評価できる。
4.PERおよびPBRのいずれにおいても、B社の方が割安と評価できる。


 PER A社:500/50=10  B社:350/70=
 PBR A社:500/125=4  B社:350/175=

(正解:4.)


問題となるのは配当とROEの部分で、解答時はこちらからチェックをしてください。


株式の配当とは、銀行の預金で言えば利息にあたります。これを%で表したものが「配当利回り」です。利息を残高で割ることで利率が算出されるのと同じ考えです。


 配当利回り(%)=(1株当たりの配当金/株価)×100


さらにその配当が、会社の利益からどれくらいの割合で出されているのかをはかるのが「配当性向」です。会社が稼いだ利益をどれだけ株主に還元しているかが分かります。


 配当性向=(配当の総額/当期純利益)×100


ROEは、株主が出資したお金(自己資本)からどれだけ利益を出しているかを計算するものです。ですから利益を単純に自己資本で割って算出します。


ROE=(当期純利益/自己資本)×100


株式の投資指標に関しては、学科ではほぼ必出で、資産設計業務の実技試験にも重複して出題される場合がありますから、以上のような流れで理解整理しておいて確実に解答できるようにしておきましょう。

 
 (正解:4.)

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by fp2-kojiro | 2018-10-20 20:26 | 過去問のツボ押し | Comments(0)
2018年 10月 06日

過去問のツボ押し~任意加入の自動車保険~

2018年5月2級学科試験より
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 自動車の任意保険に関する基礎事項がすべて含まれる良問です。この中で最も重要なのが、「人身傷害補償保険」の扱いです。

 
 人身傷害補償保険
 過失の有無に関係なく損害補償


他に「責任割合に関係なく」「示談を待たずに」などと表現は様々ですが、事故が起こった時点で被保険自動車に乗っている人に被った損害分を支払うものです。通常自動車事故を起こすと過失の割合(「相手方8:自分2」といった割合)が話し合われます(いわゆる「示談」)が、それを待たずに該当損害額が支払われるという点が重要ポイントです。過去問をたどると分かりますが、この点を好んで突いてきます。ですから試験ではまずここをチェックしてください。場合によってはそれだけで片がつくことも少なくありません。


 対人賠償保険
 自賠責を除く超過分を補償


人身事故の死傷は、基本的に自賠責(自動車損害賠償責任保険)から補償金が支払われ、足りない部分を任意保険で補うというのが、自動車保険の基本第一歩です。


 対物賠償保険
 身内には支払われない


任意保険の「対人賠償保険」「対物賠償保険」は、あくまで他人の損害への補償なので、身内への支払いはありません。なお、自賠責(強制保険)については、被害者の保護という観点から、原則契約者以外はすべて他人という扱いですが、任意保険は身内を含めた契約者以外への補償という立ち位置です。また身内での悪用を防ぐという考え方もあります。


 車両保険
 地震に係る損害(噴火津波)は対象外


地震そのものを含め、噴火津波といった関連被害については、車両保険の補償対象外が原則です。車両の損害が出るほどの地震災害が起こった場合、自動車事故の想定を大きく超えることになるため、契約保険会社だけでは補償しきれなくなるというのが大きな理由です。


 自動車の任意保険に関しては、とにかく「人身傷害補償保険」の内容を標準装備しておいてください。あとは自賠責(強制保険)と任意保険の関係が続き、対物賠償保険と車両保険を追加していく流れで理解していくといいと思います。出題されるポイントもほぼ決まっていますから、慣れてしまえば決して難しくはありません。

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by fp2-kojiro | 2018-10-06 14:55 | 過去問のツボ押し | Comments(0)
2018年 09月 30日

過去問のツボ押し~企業の決算書~

2017年9月2級学科試験より
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 企業の決算書に関する出題ですが、問題からまずは基本を押さえましょう。赤字の部分の理解整理がとても大切です。

 
 売上総利益=売上高-売上原価

 
会計期間(会社の儲けを計算する区切り)の売上げ(売上高)から原価(売上原価)を差し引いたものが「売上総利益」で、「粗利益」とか「荒利」などと呼ばれるものです。なお、問題文2.では、「売上原価」について突っ込んだ言及があります。


 売上原価=「期首在庫」(会計期間前までの在庫)+「期中の商品仕入」(会計期間中の仕入高)-「期末在庫」(決算時時点での在庫)


簡単にまとめると、期間中の仕入れ期間以前の在庫を加え、そこから決算時に残った在庫を引いたものが「売上原価」になります。


 さて問題文のとおり、ここから順々に計算していきます。上記のようにあらかじめ+やーをつけておくと理解しやすくなります。


 営業利益=売上高-売上原価-販売費一般管理費


 会社の本業での利益が「営業利益」で、先ほどの売上総利益(粗利益)から「販売費」、「一般管理費」といった営業に使った費用を差し引いたものです。販売費には手数料や宣伝費、一般管理費は人件費などが含まれます。問題文3.の内容です。


 経常利益=営業利益+本業以外の損益


 ばっさり捉えるとすれば、本業の利益(営業利益)に副収入の収支を加えたものが「経常利益」です。会社は通常の営業の他に、例えば銀行から借りたお金の利息を支払ったり、預金の利子を受け取ったりしています。そういった本業以外の副損益を加えたものが経常利益で、会社の営をする上でに生じる損益を含めた利益というわけです。


税引前当期純利益=経常利益+特別損益


 経常利益に臨時的な損益である「特別損益」を加えて「税引前当期純利益」が算出されます。不動産の売却益、火災による損失などに代表される一時的な損益収支まで計算に入れてやっと課税額が決まり、法人税等を支払うと会計期間の利益、つまり「当期純利益」が決算されます。


 2018年1月2級学科試験より
損益計算書に関する次の記述の空欄(ア)~(エ)にあてはまる語句の組み合わせとして、最も適切なものはどれか。

・ 売上から売上原価を差し引いた利益は( ア )であり、粗利益ともいう。
・( ア )から販売費及び一般管理費を差し引いた利益が( イ )である。
・( イ )に営業外損益を含めた利益が( ウ )である。
・ 最終的に法人税や住民税等の税金を差し引いた利益が( エ )である。

.(ア)売上総利益 (イ)営業利益  (ウ)経常利益  (エ)当期純利益
2.(ア)営業利益  (イ)売上総利益 (ウ)経常利益  (エ)当期純利益
3.(ア)営業利益  (イ)売上総利益 (ウ)当期純利益 (エ)経常利益
4.(ア)売上総利益 (イ)営業利益  (ウ)当期純利益 (エ)経常利益  (正解:1.)

 
決算書に関する基本的な出題例で、形を変えてたびたび登場します。ですが以上の知識だけで十分答えられます。


 本問題はさらに掘り下げた内容となっています。


問題文4.に出てくる「ROE」は「自己資本利益率」のことで純資産に対する当期純利益の割合です。株式投資に関する指標として金融資産運用でも登場する基本事項で、今回の出題はここをいじってきたわけです。


なお、問題文1.の「総資本回転率」は、売上げを資本合計で割った数値で、この数字が高いと手持ちの資産をうまく活用していかに多くの売上げを出したかが分かります。

 (正解:4)

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by fp2-kojiro | 2018-09-30 13:18 | 過去問のツボ押し | Comments(0)