人気ブログランキング |

覆面ファイナンシャルプランナーのFP道

maskedfp.exblog.jp
ブログトップ

<   2019年 02月 ( 4 )   > この月の画像一覧


2019年 02月 23日

過去問のツボ押し~建築面積・延べ面積~

2019年1月2級実技試験(資産設計提案業務)より
d0334173_21532509.gif

 敷地面積をもとに「建築面積の最高限度」を求めるには建蔽(ぺい)率、「延べ面積(床面積の合計)の最高限度」を求める場合は、前面道路の幅員に容積率をかけます。学科試験でも扱われる内容ですが、ほとんどは実技試験(資産設計提案業務)で頻繁に出題されます。


 主役は圧倒的に「容積率」の方で、前面道路の幅が12m未満の場合は制限があり、その知識を問うことが多いからです。おのずと、道幅は12m未満で住居地域(法定乗数4/10)という設定で問題が作成されます。



・4m(前面道路の幅員)×4/10=1.6(160%→小さい方
・指定された容積率=20/10(200%)
∴延べ面積の最高限度=320㎡×1.6512㎡


 問題によってはこの延べ面積で終わってしまう場合もありますが、今回のように建蔽率について問われることもしばしばあります。こちらはセットバックによる制限の場合と、一定の緩和条件を加えてよい場合とがあります。


 建蔽率の緩和条件
 ・防火地域内での耐火建築物・・・10%を加算
 ・特定行政庁が指定する角地・・・10%を加算


角地の場合はあくまで「特定行政庁が指定する」というのが大切で、多くの出題で見られる「<資料>に記載のない条件については一切考慮しないこと」というただし書きがあれば通常の角地(道幅の広い方を前面道路とする)で考えることになります。今回は「耐火建築物を防火地域に建てる」設定になっていますから、10%加算の緩和条件を適用します。


防火地域内での建蔽率=60%(6/10)+10%(1/10)=70%(7/10)
∴建築面積の最高限度=320㎡×0.7224㎡

 (正解:3.)

  カテゴリーTOPに戻る

  コンテンツに戻る  



by fp2-kojiro | 2019-02-23 22:00 | 過去問のツボ押し | Comments(0)
2019年 02月 17日

過去問のツボ押し~贈与契約~

2017年5月2級学科試験より
d0334173_22082699.gif

 贈与契約の基本は、財産を送る側と受け取る側の合意です。

 
 2019年1月2級学科試験より
「贈与契約は、当事者の一方が自己の財産を無償で相手方に与える意思を表示し、相手方が承諾をすることによって成立する。」(適切)


さらに契約の形態は「口頭」でも「書面」でも成立しますが、書面の場合は双方の合意がないと取り消しできません。問題文2.の「当事者双方は、・・・履行が終わっていない部分・・・撤回することができる」は、「履行前ならどちらか一方からでも撤回できる」という意味なので「適切」となります。


 通常の形態の他に、以下のような贈与契約もあります。
 
 ・「定期贈与」(一定期間一定額を贈与する=一方の死亡によって終了
 ・「死因贈与」(贈与者の死亡によって生じる贈与 ≒ 相続)


この2つの形態については、死亡が起因となる点に気をつけて各ケースの流れをたどればミスすることはほとんどないでしょう。問題は「負担付贈与」です。


 負担付贈与・・・贈与を受ける側に一定の義務を負わせる贈与


たとえば住宅を贈与する代わりに残りのローンを返済を請け負ってもらうといったケースが考えられます。要するに贈与者が見返りを求める贈与で、売買契約に近いと考えられるため一定の条件がつきます。


負担付贈与の贈与者・・・「瑕疵担保責任」を負う
 
贈与であるにもかかわらず、贈与する側にも利益が残ることを考慮すれば、贈与した財産の欠陥(瑕疵)を保証(担保)する義務(責任)を贈与者側に負わせることで双方の権利を平等に保つ必要があるということです。問題文1.はその典型的な出題例で、贈与契約の問題では中心をなす場合がほとんどなので、取りかかるときはまずこの部分をチェックするようにしましょう。


 (正解:1.)

  カテゴリーTOPに戻る

  コンテンツに戻る



by fp2-kojiro | 2019-02-17 22:15 | 過去問のツボ押し | Comments(0)
2019年 02月 10日

過去問のツボ押し~損害保険の課税~

2019年1月2級学科試験より
d0334173_14354015.gif

 保険の課税に関する問題は、主に生命保険を対象とすることが多いですが、本問題は損害保険と課税との関係を扱うものとなっています。しかしながら、課税に関する基本的な考え方はいずれも差異はなく、新たな知識は必要ありません。


「損失+損害保険=±0」(利得禁止の原則)
 損害保険は、やむを得ず損害を受けた部分を元に戻す(マイナス部分を±0にする)ための給付システムです。つまり「実損払い」が大原則(利得禁止の原則)で誰かが得をすることはないため、所得税もかからないのです。これが基本中の基本です。問題文2.の火災保険のほか、自動車保険でもはじめに自賠責保険から保険金が支払われ、不足分を任意保険が補填するのも同じ原則によるものです。また医療保険も治療に必要なお金を補う意味合いから非課税扱いになります。


 問題文1.は死亡保険金と税金の関係を巧みに盛り込んだ良問です。


問題文には「・・・契約者受け取る・・・死亡保険金」とありますから、上図のパターン2に当てはまります。すなわち契約者がお金を支払い、配偶者の死亡により契約者自身が支払った保険料以上のお金(死亡保険金)を受け取ったことになるので所得が発生したという理屈です。よく読まないと死亡保険金という表現に引きずられて相続税に傾くことになります。引っかけ問題ともいえますが尋ねられていることはあくまで基本的な内容です。


 問題文4.も死亡保険金ではなく傷害保険ですが、契約者(保険料を支払っている人)が満期返戻金を一時金として受け取っている(保険金をもらっている)ので所得税(一時所得)の対象となります。


 問題文3.は、「『年金』ときたら公的民間問わず『雑所得』」というおなじみのパターンで判断できるものです。


 検定試験には確かに新しい傾向の問題や、テキストの細かい部分を問うものも含まれますが、多くは基本的な知識を使えば必ず判断できる問題です。そういった知識をきちんと理解し、与えられたケースにいかに応用できるかがFP検定試験で試されます。今回の問題は多くを得られる良問であると同時に、単なる記憶だけでは、限られた時間の中で正解を判断するのには役立たないことを示しているといえるでしょう。

 (正解:1.<相続税→所得税>)

  カテゴリーTOPに戻る

  コンテンツに戻る



by fp2-kojiro | 2019-02-10 14:44 | 過去問のツボ押し | Comments(0)
2019年 02月 02日

保険の解剖学(19)~ 米ドル建一時払養老保険 ~

d0334173_13344923.gif
保険商品名
 米ドル建一時払養老保険(明治安田生命)


商品の内容
 5年ごと利差配当付一時払特別養老保険(指定通貨建)


特徴
 保険期間中の死亡保険金額を基本保険金額(災害死亡時は1割増し)まで抑えることで、保険期間終了後生存時の満期保険金額を大きくしている。一時払いの保険料は米ドルに換えて運用(ドル建て)し、保険金の受取りも基本的に米ドルで行う。


この保険のキモチ
 国内金利が低迷する中、金利が高く世界の基軸通貨と言われる米ドルで運用することで多くの顧客が満足できる資産形成を目指す商品。「保険」という名がついていますが、一時払いであるためれっきとした「金融」類似商品です。まずここを理解しておきます。また、当初の保険期間終了後は最長10年間の据え置き可能期間を設定し、受け取りのタイミングに幅を持たせています。

契約へのふるまい
 外貨建て商品は国内金利があまりにも低いため魅力的に見えますが、慣れていないと扱いがとても難しく、リスク管理と為替相場に対する適切な判断を必要とします。これらはすべて契約者または保険金受取人の責任となります。会社はアフターフォローの一つに「MYライフアドバイザー」なる者が相談に乗ってくれるような言及をしていますが、「最終的に判断をするのは契約者であるお客さんであり、当社は損失については責任を負いかねますよ」という姿勢は変わりません。ですから契約する場合は、通貨相場についてある程度のレベルまで知識を有し、保険を手放すタイミング(解約のタイミング)を見極める判断力が必要です。

 こういった外貨建ての商品をはじめとする投資による資産運用の難しさは、なんと言っても手放すタイミングです。そもそも相場というものが誰も先を正確に予想することはできない以上、どこで手放すのがベストなのかを知ることは不可能だということを再確認すべきでしょう。もしこの商品のセールスに出会った場合は、「なぜ今このタイミングでドル建てがおすすめなのか、その根拠となるものは何か」ということをまず目の前の保険募集人に尋ねてください。そこで納得のいく説明がなければ契約すべきではありません。

 また外貨建てというだけでお金を増やすことばかり考えがちですが、損失を最小限に食い止めるためにあえてマイナスのまま手放さなければならない時(損切り)だってあるのです。保険期間に加え10年の据え置き期間まで設定しているのは、「20年待ちますからじっくり考えてください。その代わりタイミングはそちらで決めてくださいね。当社は責任を持てませんから」ということです。そのため運用資金も20年くらい使い道がなく、損失が出ても生活に影響の出ないものということになります。

  コンテンツに戻る



by fp2-kojiro | 2019-02-02 13:42 | 外道FPのライフエコロジー | Comments(0)