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2017年 08月 24日

ライフジャイロ(40)~個人年金保険のトリセツ③「確定拠出年金との比較」~

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個人年金保険か、iDeCo(個人型確定拠出年金)か
 最近ではCMでも目にするようになったiDeCo(個人型確定拠出年金)ですが、何だかお得というだけで、個人年金保険と比べて何がちがうのかしっかり理解している方はそう多くはないかもしれません。決定的な違いは「控除」の範囲です。

⑥積立てたお金は全額控除
 iDeCo(個人型確定拠出年金)で積立てたお金は、「小規模企業共済等掛金」として所得から全額控除されます。例えば、毎月1万円を積立てる場合、個人年金保険なら年間4万円の控除ですが、確定拠出年金の場合は年間12万円が控除されます。例えば所得税率が20%とすると、

 (個人年金保険の場合の戻り分)=40,000円×0.2=8,000
 (確定拠出年金の場合の戻り分)=120,000円×0.2=24,000

控除による戻り分はいわば積み立ての利息代わりですから、単純計算でも一年間で16,000円の差が生まれることになります。これが「お得」といわれれる部分です。言い換えると年単利20%の運用をしているのと同じことになります。なお、確定拠出年金の方には口座開設時および毎月一定額の手数料がかかりますライフジャイロ(25)~確定拠出年金(個人型DC)の正しい始め方~ )が、それを差し引いても2つの差は歴然です。
⑦確定拠出年金=投資信託ではない
 iDeCoの制度が改正され、ほぼ全国民が加入できるようになってから、マスコミ(特にTV番組)でも取り上げられるようになりました。ところがほとんどの内容は、「自分で年金を運用する」という部分だけが強調され、何か投資信託を選ばなければならないかのような情報発信でした。確かにある程度長い期間お金を積立てるという点で投資にはふさわしい条件ですが、貯蓄100%による積立ても可能です。利息こそ期待できませんが、控除による税金の戻りだけでも十分というやり方もありということです。

⑧最大のデメリットは解約できない

 確定拠出年金は一度始めると原則解約できません(解約は積立期間中の死亡時のみ)。また、職種によって拠出(積立)額に上限があります。一方の個人年金保険の方は、いざという時の解約、積立金額の幅の広さの他に、お勧めはできませんが解約返戻金を担保に貸付けを受けることもできます。
 個人年金保険、確定拠出年金どちらにも一長一短はあるものの、年金のための積立という目的ならどう考えても確定拠出年金の方に分があります。積立金額に上限はあるとはいえ、それ以上の積立が必要になる場合は極めて希です。また個人年金保険はいざという時には解約できると言っても、大きな損失を被るので解約不可とほぼ同じことになります。ですから個人年金保険を考えるなら、無理のない金額で確定拠出年金を始める方が得策と言えます。

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by fp2-kojiro | 2017-08-24 19:02 | 外道FPのライフエコロジー | Comments(0)
2017年 08月 19日

ライフジャイロ(40)~個人年金保険のトリセツ②「デメリット」~

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ネックは高額な保険料
 お金を増やす上では個人年金保険は有利です(個人年金保険保険のトリセツ(1)~メリット~)が、当然デメリットもあります。最大のネックは保険料でしょう。払込期間が長いにもかかわらず高額な保険料を支払うには、熟考を要します。

③年金の受け取り方

 (1)終身型
    文字通り生存中は年金を受け取ることができる。

 (2)有期型  
    受け取り期間が「~年」と決まっていて、その間に死亡すれば受け取り終了。

 (3)「~年保証期間付…」
   (1)(2)にこの条件が付くと、被保険者の生死に関わりなく保証期間中は保険金の支払いがなされます。死亡の場合は受取人に支払われます。

 (4)確定型
    生死に関係なく一定期間保険金が支払われます。

④受け取り方で保険料に差が出る
 保険料の値段は”終身型>有期型”が基本。最も高いのは「~年保証期間付終身」契約です。終身型は寿命によって会社が支払う年金額が上下するため高く設定ざるを得ません。一方有期型は支払上限が決まるため保険料を抑えることはできますが、被保険者側からすれば自らの寿命によっては元が取れない場合も出て不利な印象を持たれます。そのため最近の契約では「~年確定型」が好まれる傾向にあるようです。

⑤解約するとほとんどの場合元本割れ
 万一解約し返戻金を受け取る場合、貯蓄ではあり得ない「元本割れ」が生じるものがほとんどです。概して総払込額の7割程度しか戻ってきません。
 個人年金保険はお金を増やすには有利な商品ですが、長い間高額な保険料を支払うことをしっかり考えなければいけません。老後が不安だからといって何万円も積立てしまうと、その他のリスクに対応できなくなり、結果元本割れを承知で解約することになりかねません。もし契約するのであればあくまで公的年金をわずかに補うものとしてとらえて、無理のない保険料を設定することが大切と言えます。

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by fp2-kojiro | 2017-08-19 00:06 | 外道FPのライフエコロジー | Comments(0)
2017年 08月 15日

ライフジャイロ(40)~個人年金保険のトリセツ①「メリット」~

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預貯金と何が違うのか
 個人年金保険は、「保険」という名前こそ付いていますが、中身は年金増額のための積立商品です。万一払込期間に死亡した場合はそれまで積立て分が戻ってくるだけで、通常の生命保険の機能が備わっているわけではありません。そうなると預貯金とあまり変わらないようですが、お金を増やすという点で決定的な違いがあります。

①控除により手元のお金が増える。
 預貯金と決定的に違うのは所得控除の対象になる点です。年収から一定額をまけてもらうことにより所得税や住民税が安くなり、貯蓄をしているのに手取りが増えることになります。
 
 以下の条件をすべて満たせば「個人年金保険控除」を受けることができます。
 ・年金受取人が契約者または配偶者のどちらか
 ・年金受取人=被保険者
 ・保険料の払込期間が10年以上(一時払い不可)
 ・確定年金・有期年金(年金受取期間が決まっている)場合は、受取開始年齢が60歳以上、年金受取期間は10年以上。

 控除額は年4万円。サラリーマンの場合は年末調整で手続き完了です。例えば所得税の税率が20%の人は単純計算で、

 4万円×0.2=8,000円 

が戻ってくることになります。通常の積立貯金なら利息はわずかの上に利子税まで引かれてしまうのに対し、同じことをしていて逆に年間約8,000円が年末調整または確定申告により戻ってきます。つまり年利8,000円の積立貯金を行っていると考えることができます。

②積立分は保険会社が運用してくれる
 保険会社はただお金を積立てるだけでなく、様々な運用を行ってお金を増やしてくれます。積立利率と呼ばれるものがその基準となります。ただ今の国内の利率は芳しくないため、外貨で積立てたり、解約時の返戻金を減額して受取額に回すなど会社によって様々です。もっとも今のご時世多大な期待はできませんし、あったとしても同じだけのリスク(元本割れ等)を背負うことになります。

 個人年金保険のメリットはなんといっても「個人年金保険控除」です。バブル時代には景気に乗って積立てたお金も増えていきましたが、「今は昔」の出来事。また万一契約先の会社が破綻すると、保険契約は保護されても受取額を大幅に減額される可能性があります。

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by fp2-kojiro | 2017-08-15 18:22 | 外道FPのライフエコロジー | Comments(0)
2017年 07月 17日

ライフジャイロ(39)~「税制優遇」は高利回り商品~

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 低金利時代の昨今、もし手元にまとまったお金があってもこれと言った預け先や金融商品がないのが現実でしょう。使い先が未定のお金がそのまま普通預金や定期預金に塩漬けされていたり、殊勝にも将来のために貯蓄を考えているなら、まず金融機関を頼らないことです。預けたところで微々たる利息に利子税まで課せられ、何かの手数料を払えば反対にお金が減っていくのが現実だからです。
 今の時代にお金をうまく運用していきたいのなら、貯蓄の目的を明確にして国の制度を最大限利用することです。条件面で該当し所定の手続きをすれば、金利分は国が税金で賄ってくれます。いわゆる「税制優遇」です。

確定拠出年金
 貯蓄の目的が「老後の生活」であれば、所得によって1年間拠出した金額の5~40%近くが返ってきます。暦年積み立てたお金が「小規模企業共済等掛金」として扱われ、所得から全額控除されるからです。積立の運用商品の選択によって差は出ますが、ざっくり言えば自身の所得税率が利息になったと考えることができます。第2号被保険者であるサラリーマンなら、年末調整で控除分を受け取り、さらに次年度の住民税も安くなって手取りが増えるというまさに一石二鳥の制度です。例えば月々1万円ずつ年間12万円積み立て、所得税率が20%なら単純計算で2万円の控除であり、12万円の貯蓄を10万円で運用していることになります。

国民年金基金
 第1号被保険者(自営業等)の「老後の生活」への税制優遇制度で、こちらは「社会保険料」としてやはり所得から全額控除されます。前述の確定拠出年金と合わせて積立月額68,000円の上限はありますが、所得税率が高い人ほど優遇されることになります。控除や次年度の住民税への流れは確定拠出年金と同じです。

じぶんの積立(明治安田生命) 「生命保険(終身、定期、養老)に入っていない、今のところ必要ない」方で貯蓄を考えている場合に適している商品です。この商品の中身は「お金の積立」でありながら一般生命保険控除を受けることができるため、所得税率によって1年間で2,000円~16,000円程度が戻ってきます。月額積立額は5,000円、10,000円、15,000円、20,000円、積立期間は5年間(最低30万円、最高120万円)という制約がありますが、積立期間に万一解約しても積立額を下回ることはない数少ないノーリスク商品です。 一般生命保険控除は年間4万円までですから、所得税率20%の方なら1年あたり8,000円(4万円✕0.2)、5年「満期」(解約)で4万円が返ってきます。銀行の積立なら微々たる利息から利子税まで抜かれることを考えると、かなりの優遇商品と言えるでしょう。なお5年の積立期間終了後解約しなければ保険期間10年の生命保険として運用され、最終満期時には103%の返戻率が約束されています。

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by fp2-kojiro | 2017-07-17 10:15 | 外道FPのライフエコロジー | Comments(0)
2017年 06月 10日

ライフジャイロ(38)~少額先行投資と通帳預入で高利回り効果~

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 平日の疲れを癒やすべく週末の平穏な午後、たまにはぼーっとついでに自分のライフスタイルを振り返ってみましょう。できたら財布からどのようにお金が流れていったかを意識すると、思わぬ発見をすることがあります。生活は何も衣食住だけではなく、心を豊かにしてくれる活動も含めて支出がなされるものです。食べるだけで精一杯という方もおられるでしょうが、ちょっとしたことで生活の質はよい方向に舵を変えます。要はライフスタイルに合わせてわずかな手間を惜しまないことです。
 例えば年に数回電車に乗って都心へ出かけるのに、自宅近くのバス停を利用するなら迷わず回数券を買うべきです。最近では電子マネーの普及で回数券の存在は少なくなりましたが、地域によってはまだまだ現役という所もあります。また健康のために公共の運動施設を利用しているなら、特定枚数綴りの回数券が用意されているのではないでしょうか。とにかく自分の生活に必要なものとしてこれから先利用すると分かったら「先行投資」をすることです。
 回数券の多くは単価の10倍金額で11回利用と引き替えです。つまり1回分お得ということで、見方を変えれば10%の運用益を出したことと同じになります。さきほど先行投資と言ったのはこういうことです。ただ多くの場合、享受した1回分はどこでどう使ったか意識しないため、運用の実感がわかないのです。ですから回数券購入に合わせて10%分を速やかに自分の口座に預け入れるスタイルを身につけましょう。この手間がとても大切なのです。
 何もそれ用の口座を作る必要はありません。今使っている口座に通帳で預け入れ、該当数字に蛍光ペンなどで目印を打つだけで十分です。2回目以降はできたらその横にトータル金額を記入しておけば、利息のように残高が積み重なっていき、楽しさのようなものを味わえることでしょう。ゆうちょの口座なら平日休日問わず1円単位で預け入れることができるのでこういったことに適しています。
 そして今や各店舗は値下げの代わりにポイント賦与が一般的。さらに近くの大型薬局でもらった商品券を使ったり、スポーツ用品店でスマホを操作して会員登録をすることで20%OFFの買い物をしたとき、またコンビニなどで貯まったポイントを使って買い物をしたなども同じように「通帳預入」をすれば、おのずとわずか2,3ヵ月で数千円の金利を口座に計上することができます。その額は巷の金融商品に後塵を拝すもの、すなわち「高利回り効果」と言えます。

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by fp2-kojiro | 2017-06-10 17:07 | 外道FPのライフエコロジー | Comments(0)
2017年 05月 28日

ライフジャイロ(37)~遺族年金の基礎知識でファイナンスエコロジー~

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 一般の家庭で子育てに備え定期保険を検討する場合、保険金額をどのように決めたらよいか迷うところです。本格的に考え始めると心配材料は尽きませんが、社会保険で不足する部分を民間の定期保険で補うというのが正しい考え方です。つまり「遺族年金」の仕組みをしっかり理解することが大切で、そのことにより生命保険の保険金額を正確に引き出すことができます。
 通常20歳以上で一定の期間年金保険料を納付していれば、死亡した場合には「遺族年金」が給付されます。遺族年金には原則「基礎」と「厚生」で条件によっては他にも種類がありますが、まずは全国民が被給付可能な「遺族基礎年金」をしっかり把握することから始めましょう。遺族年金の給付を受けるには大きく3つの要件が関わります。「受給要件」、「保険料納付期間要件」「受給範囲」の3つです。

受給要件
 どういった場合に年金を受け取ることができるかということです。すでに老齢年金を受け取っていたり、受給資格期間(納付および免除合算25年以上)を満たしている人が死亡した場合に遺族年金が下りることは、保険料を納付しているのですからイメージしやすいと思います。ではそれ以外の現役世代はどうなるのか、知らなければきっと疑問に思うことでしょうが、原則下記の「保険料納付期間要件」を満たしていれば年齢に関わりなく第1子がいる場合誰でも同じ年金額(平成29年度現在 年額¥779,300+¥224,300)を遺族に残すことができます。これに第2子までは年額224,300円、第3子以降は74,800円が加算されます。

保険料納付期間要件
 原則では「死亡した月の前々月までに被保険者期間がある場合は、全被保険者期間の2/3以上あること」とあります。被保険者期間とは、納付済期間に免除期間(年収不足等で納付を免除される期間)を合わせた期間であり、その中で未納期間があったとしても最大1/3までなら遺族基礎年金の受給は可能だということです。

受給範囲
 遺族基礎年金を受けることができるのは、以下のどちらかの遺族です。
 ①18になって最初の3月31日までの(高校生なら3年生の3月末まで)
 ②18歳になって最初の3月31日までのを持つ夫、または妻
 第1子が高校生なら卒業後新しい年度に入った時点で受給は終了となります。第2子以降がいる場合は繰り上げ受給(第2子が第1子になる)が続きます。

 一般的に考えると、子が高校を卒業するまでは年間約78万円の公的生命保険金を受け取ることができるということです。第2号被保険者(主に給与所得者)ならこの金額に「遺族厚生年金」が加算されます。

 万一の事に対するお金について考える場合は、まず子が親の手を離れるまでどのくらいのお金がかかるかを試算し(「生命保険文化センター」のHP等で調べればすぐに分かります」)、遺族年金を基礎として不足と思われる金額を生命保険で補うようにしましょう。子の年齢が上がるにしたがって保障金額は減っていくこともお忘れなく。結果予定よりも浮いた分が出れば貯蓄等に回して「ファイナンスエコロジー」につなげましょう。

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by fp2-kojiro | 2017-05-28 14:33 | 外道FPのライフエコロジー | Comments(0)
2017年 04月 09日

ライフジャイロ(36)~保険選びは「逆宝くじ」~

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 保険を検討する場合、多くの方はどんな保険に入ったらよいのか迷うことでしょう。実際自分の未来など誰も分かるわけがないのに、何となく必要に迫られて入ってしまうのが保険商品購入の実態ではないでしょうか。
 保険とは見方を変えると宝くじとよく似ています。宝くじはできれば当たってほしいものとして数百円のお金を出します。保険はどうでしょう。例えば30歳加入1,000万円の10年定期保険の保険料はだいたい1,000円ちょっとです(こちらはできれば当たってほしくない「逆宝くじ」)。どちらも確率の低いイベントに対してお金を投資している点では同じです。保険会社からすれば、保険金を支払う確率の低い若い人がたくさん契約してくれることを願っていて、景気よく次から次へと1,000万円を払いたいわけではありません。
 保険を検討したり見直したりする場合、まず商品の保証が発生確率やリスク回避に見合ったものなのかを考えることが大切です。前述の定期保険ですが、独身だったり共働き夫婦の結婚直後ならまず不要ですが、夫婦間に子どもが誕生し主収入の家族(通常は夫)に万一のことがあれば遺族年金といった公的保証や貯蓄だけでは太刀打ちできないリスクとなるため、必須加入なものになります。
 医療保険などでは、人生の中で何十日も入院する確率がどれだけあるのかよく考えることです。また医療には社会保険(健康保険)が前提ですから、回避できないリスクは極めて少ないはずです。例えば月30日の入院といえば病気の場合極めて重篤な状態です。ケガの場合でも60日を超えるような入院が人生の中で何度も訪れるでしょうか。そんな状態が人生にどれだけ発生するのかまずはよく考えましょう。また見方を変えて保険料相当額を健康維持や病気の早期発見に当てれば、「該当イベント(病気で入院する)」を回避する確率を高めることもできます。備えだけがリスク回避ではないということです。
 保険はあくまで確率が薄くても発生すれば致命的なリスクに対してかける(保険料を支払う)ものです。自動車の任意保険等はそのいい例です。起こりうる確率とリスク回避の可否を判断せず、入っておけばひとまず安心という考えでは、なかなか当たらない宝くじをせっせと毎月買っているようなもの。保険料と保証金額(保険金)を強調してセールスを仕掛ける一部セールスマンのいいカモになっていると心得てください。

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by fp2-kojiro | 2017-04-09 14:46 | 外道FPのライフエコロジー | Comments(0)
2017年 02月 26日

ライフジャイロ(35)~保険の価値はリスク回避にあり~

d0334173_11271118.jpg どんなに気をつけていても人生常に順風満帆とはいきません。未来を予知できない限り、日常生活の中では様々なトラブルに遭遇するものです。この予測不能の非常事態は一般には「リスク」と呼ばれますが、これを回避するために私たちは様々な保険商品を購入しています。
 一口にリスクと言っても、簡単に対処できるものもあれば、とても手に負えないものまでその程度は様々です。ですから保険とは人生で致命的な痛手を回避するためのアイテムと考えるべきです。そして保険料は掛け捨てが原則です。大きなリスクはそう頻繁に起こらないけれども起こってもらっては困るからお金を払うというのは、宝くじの反対と考えれば分かりやすいでしょう。こちらは当たってほしいけれどもまず当たらない。でも買わなければ当たらないからお金を出す。どちらも「掛け(賭け)捨て」ということです。
 例えば自動車を運転するのになぜ任意保険に入るかと言えば、万一事故が起こったときに自分の支払い能力を超える可能性が十分考えられるからです。火災保険や地震保険も同じことで、こういった損害保険に関しては掛け捨てでも気にならないのに、なぜか生命保険や医療保険となると保険の考え方が変わってしまう方が多く見られます。どちらもリスクに備える同じ「保険」なのに、です。
 終身保険は死亡保険の代表で満期は死亡時です。でもよく考えてみれば死亡に対するリスクはゼロ、なぜなら人は遅かれ早かれ死ぬことは明らかなのです。だから終身保険は死亡時の何かをカバーするというよりも貯蓄性の高い商品と考えるべきです。一定時期に解約返戻金を受け取る他、払済保険という手段も検討できます。反対に定期保険は一定期間内での万一の事態に備えるためのものであり、家庭を守る損害保険のような存在です。ですから保証額はきちんとした将来設計に基づいた金額にしておかないと、不必要な出費を生むことになります。
 医療保険などは終身型(死ぬまで保険料を支払うタイプ)の場合死亡年齢を設定し、そこから算出した支払い総月数に保険料をかければ総支払額が分かります。例えば40歳加入保険料1,700円の終身型医療保険を検討する場合、75歳を寿命として支払総額を計算すると

 1,700円 ✕(75歳ー39歳)✕12ヵ月=864,000円

この864,000円で目の前の保証内容が高いのかお得なのかを検討することがリスクを考えることにつながるのです。いざ病気になったときには健康保険が使えます。また高額療養費制度で大幅な出費にも備えられます。表面上の保証内容だけでなく、リスクを回避するといった考えで保険を見ておかないと結局は無駄な出費だったということになりかねません。

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by fp2-kojiro | 2017-02-26 14:59 | 外道FPのライフエコロジー | Comments(0)
2017年 02月 25日

ライフジャイロ(34)~相続への備え~

d0334173_14191620.jpg 不幸にも親族のどなたかが他界されたとき、否が応でも「相続」が発生します。しかしながらいざその時になると、何から始めたらよいのかしっかり把握できている方はそう多くないでしょう。自身の父親が数年前この世を去った当時も今ほどの知識が無く、諸々の処理に多くの時間と労力を奪われていきました。ですので、最低限の基礎知識だけは備えておいて損は無いと思います。相続もFPの守備範囲ですから、一般的なケースならほぼ自分で判断できるくらいの知識は提供できますが、まずは相続を始めるための主な知識を身につけておきましょう。

1)戸籍を準備する
 相続が発生したら、被相続人(亡くなった方)の出生から死亡時までの戸籍すべてを準備しなければなりません。これがないと相続人を確定することができないだけでなく、金融機関は被相続人の預貯金の解約に応じてくれません。死亡時の戸籍で出生が分かれば問題はなのですが、出生が明らかでない場合は親族などの情報を頼りに、出生時の戸籍がある場所で戸籍を入手しなければなりません。出生から現在までをつなぐ戸籍類を一般には「原戸籍」と呼びます。

2)相続人
 基本は「配偶者」と「血族」しか相続人になれないと覚えておいてください。つまり遺言などの指定相続要因がない通常の場合では配偶者は常に相続人であり、その他は亡くなった方と血がつながっていなければ相続人になることができません。

 配偶者(常に相続人)→子、養子(第1順位)→直系尊属(第2順位、父母、祖父母のこと)→兄弟姉妹(第3順位)

 このような順序で「相続の土俵」に上がるイメージを持ってください。第2順位以降は配偶者および子がいる限りは土俵にすら上がれません。ましてや血のつながっていない相続人の配偶者などは基本的には蚊帳の外ということになります。

3)相続の熟慮期間は3ヵ月
 相続人になると、相続をするかどうかを選択できます。ただしタイムリミットは、相続開始を知った日から3ヵ月以内と決められています。この3ヵ月を超えると原則の「単純承認」といって資産および負債をすべて相続することになります。

 ・単純承認…資産と負債すべてを相続すること。
 ・限定承認…資産分の範囲内で負債を相続すること。負債が資産を超える場合に検討される。相続人全員の申し出が必要になる。
 ・相続放棄…資産と負債をすべて相続しないこと。単独で申し出ができる。

なお、申し出先は家庭裁判所です。

 以上の内容はあくまで相続の入り口と思ってください。実際にはここから相続財産の分配や相続税の処理が始まります。タグ”相続・贈与等”に重要事項を既述していますので、関心が向いたら参照してみてください。

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by fp2-kojiro | 2017-02-25 14:49 | 外道FPのライフエコロジー | Comments(0)
2017年 02月 19日

ライフジャイロ(33)~家を売ったときは3,000万円の控除がある~

d0334173_10563376.jpg 相続その他の諸事情で不動産を手放す機会があります。その場合の土地や建物を売却した際の収益は、「譲渡所得」として課税されます。「譲渡」とはおおざっぱに言えば自分の所有物を換金する行為で、譲渡したものによって所得の扱いが区別されています。土地建物といった不動産は大きい金額が動くため、一定の決まりがあります。

1)譲渡所得の原則

 譲渡所得=収入金額ー(取得費用+譲渡費用)

 「取得費用」「譲渡費用」とは購入代金の他、仲介手数料や登記にかかる税金などを指します。要するに譲渡に必要な経費と考えればよいでしょう。

2)居住用財産の特別控除

 譲渡所得(譲渡益)ー3,000万円(特別控除)

 つまり家などの居住用財産を売却して得た純利益が3,000万円以下であれば課税はされないようになっています。ただし、課税額が0円の場合(課税されない場合)でも必ず確定申告をしなければなりません。バブル時代のような土地神話が崩壊した今、3,000万円を超える譲渡はなかなかお目にかかれませんが、万一超えた場合にも「居住用財産の軽減税率の特例」といって、所有期間が10年を超えた居住用財産であればある程度まで税金が安くなる制度も用意されています。詳細は”FP試験<急所30>居住用財産の譲渡の特例②~各特例の要件~”を参照してみてください。

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by fp2-kojiro | 2017-02-19 11:37 | 外道FPのライフエコロジー | Comments(0)